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第3章 新しい仲間と新しい敵と…ⅰ


「カルマすげえな、あんだけジメジメして今にもキノコになりそうな白石がすぐに復活したし」

杉野君の声が響く。

『って、何よキノコって?失礼ねぇ…そんな事ばっかり言ってると、女の子にモテないよ』

キノコになりそうは流石に失礼しちゃうわ。
中也さんのような紳士さを見習ってほしいものね、全く。

「モテなっ…くう、否定出来ねえっ!!」

「泣くな、杉野!俺達が付いてる!!」

「岡島ぁっ…!!」

今この瞬間、謎の絆が生まれた。
え、何君達ちょっと怖いよ。

「さて、そろそろ授業が始まりますよ…と言いたいところですが、今からはHRの時間です。先生いいこと思いついちゃいました」

私達のやり取りを見ていた殺せんせーが何かを思い付いたらしい。
なんだろう、どうせろくな事じゃないんだろうって事は分かってるんだけど。

「皆さん何でそんな顔するんですか!?…ゴホン、えーっ、今日はズバリ!異性にモテる為の授業をしましょうっ、監修はハニートラップでおなじみのあの人!」

異性にモテる為の授業?
最初聞いた時はとても胡散臭い内容だったけれど、よくよく考えてみると、結構興味があるかもしれない。

しかもハニートラップといえば…

「ちょ、何よいきなり?あんた達、そんなませた授業受けたいだなんて、まだまだ早………蝶?ちょっと、何であんたがそんなに熱を送ってくるのよ」

そう、イリーナ先生。
誰が見ても憧れ、見惚れるような気品と色気を兼ね備えるこの先生が教えるモテる為の授業…そんなの、

『そんな授業…っ、受けないわけにいかないじゃないですか!何でも教えて下さいイリーナ先生!どうすれば私でも22歳成人男性、それも物凄い鈍感モンスターのくせして紳士な大人の人にモテますか!?』

「受けたいんかい!!」
「やっぱりそこなんだ!そして細かい、一瞬で誰の事か分かったよ!!」

「え、ええもちろん私にしてみればそんなの簡単よ!私の教える事をよく聞いて、コロって落としてやりなさい!」

イリーナ先生が神々しく見える。
頼りになる、そうか、初めからイリーナ先生にも色々聞いてみればよかったんだ。

「じゃあ蝶、一応聞くけど、あんたあの中原ってのとどこまで進んでんの?」

『んんっ!!?』

あれ、何でだろう。
いきなり窮地に追い込まれています。

人前でなんて言えるわけがないでしょう!!?
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