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第3章 新しい仲間と新しい敵と…ⅰ


机にうつ伏せになって、カルマ君の突っ込みに答える気力もないと言ったようにジメジメと陰湿な空気を放出する。

『うう…カルマ君、私が萎れちゃったら横浜まで運んであげてね、中也さんのとこまで』

「横浜までとか流石に遠いなぁ…ていうかその前に萎れないでよ」

他の皆は固定砲台の事で私と同じような状態だし。

「「「『はぁ〜…』」」」

溜息を漏らしてすぐに、殺せんせーは入ってきた。

「さあ皆さん、本日最後の授業でって、え、何ですかこの空気!?テンション低くないですかちょっと!」

『あれ、殺せんせーの声が聞こえる。まだ生きてたんだ』

「って白石さんいつの間に帰ってきてたんですか!?あと先生死んでないです、この通りバリバリ生きてます!」

殺せんせーとこんなやり取りをしていると、次第に皆のジメジメとした空気はマシになっていき、暗い雰囲気を纏っているのは私だけになった。

「蝶ちゃん帰ってきた!?…って、なんで蝶ちゃんまでジメジメモード!?」

カエデちゃんよ、私が戻った事に気がついてもいなかったのかい。
私言ったよ、ただいまって。

でも今はそんな事はどうでもいいくらいに病んでいる。

『あーやる気出ない…血と栄養は注入されても中也さんが足りない』

「な、なんかきのこ生やしてねえか?大丈夫かよあれ」

そんなに心配してくれるんなら中也さんを下さい。

「うーん…蝶ちゃん、さっきのお弁当かなり美味しそうだったけど、あれと同じやつ渡したんでしょ?帰ったら感想聞いてみなよ、愛妻弁当」

『感想だなんてそんなの聞けるわけないでしょう!?恥ずかしい!!』

「え、あんなにくっついててそこで恥ずかしがるの」

『うっ…』

一瞬で脳内が帰ってからの事に切り替わる。
カルマ君め、私をびっくりさせるようなこと言わないでよ。

「まあ中也さんの性格なら、帰ったら美味しかったってのと一緒に、何か事細かな感想くれるんじゃない?」

事細かなと聞いて、そういえばさっき生態図鑑とか言ったよなと思い出す。
そして本当に帰ってから恥ずかしいレベルの分析と感想を述べられるんだと軽く想像がついた。

『あ、だめだ帰ったら私死んじゃうかも、やばい恥ずかしすぎる』

「じゃ、帰るまでに気持ち落ち着けなよ」

『善処します…』

今度は中也さんと会いにくくなってしまった。
一時間の授業だけで収まるかなあ…
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