第17章 0
「いいんだよ、最近忙しかったし、蝶ちゃんの誕生日なんて急に色々入っちゃったじゃない?」
『おやすみ万歳!中也おやすみ!!』
「いや、蝶が万歳してんのは可愛いからいいとして…や、休み…………休みって何するんすか」
「えっ」
中也の問いに首領が間抜けな声を漏らす。
「いや、だって有給ってあれですよね、普段休みじゃねえ日に…けどそしたら蝶は学校だし、蝶いねえし、蝶は休みじゃねえし会えね『中也、それ私の事しか言ってないよ』…お前がいなくて休みって何すんだよ!!?」
「普通にしたい事をすればいいじゃないか?休みなんだし…」
「俺がしたいこと…?……!椚ヶ丘で蝶の姿をカメラに納め『何しようとしてんですかストーカー』蝶がいねえ休日とか何しろってんだ、有り得ねえ…」
ここまで仕事と私好きとか最早中毒レベルでしょ。
というかやばい、このまま放っておいたら本当に私のストーカーになっちゃう。
今でも世間的に見て色々とだいぶやばい人なのに。
『…私から切り離して考えてみ「無理」…!…じゃ、じゃあ私と一緒に学校行って、体育で私に訓練してよ!』
「!お前に?」
「おお、それは思いつかなかった…それなら烏間さんに言ってみれば何とかなるかもしれないね?蝶ちゃんも教えてばかりじゃあれだろうし」
『実戦しよ実戦!決着着くかわかんないけどやれるだけやってみようよ!』
「そりゃあいい、早速烏間さんに連絡しよう」
表情がいきいきする中也。
分かりやすいなぁ、本当好きなんだね。
「中原君からしてみれば休みだし蝶ちゃんといれるし強い相手とやり合えるしでいいことづくめになってるよね……よく思いついたねこんなの?」
烏間先生に電話をかける中也をよそに首領が私にそう言った。
『私も久しぶりにやる側に回りたかったし…中也くらいの相手じゃないと思いっきり出来ないから。能力は?』
「全力でやりてえだろ?ありだ」
『!やった……!』
「え、待ってそれ大丈夫?校舎が」
「『あ…』」
中也と顔を見合わせてから、首領の冷静な突っ込みにため息を吐いた。
これは無しだな、流石にそこまで烏間先生や浅野さん達に迷惑はかけられない。
「……やべえと思ったら使っていいからな」
『使わなくっても中也なら止めてくれるんでしょう?』
「たりめえだろ…今日何食いたい?」
『プリン♡』
「了解」