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第17章 0


『んぅ……』

「…」

『……んにゃ…ちゅうやぁ………』

「…………寝れるかあああ!!!!」

『んん…ッ……?…中也…?』

「あ…」

聞き心地のいい叫び声で目が覚めた。

『おはよう中也………ッ!包帯…傷は!?そうだ、中也いったい何が…』

「あ、ああ、それならもう塞がってるから気にしなくても大丈夫で『塞ぐから脱いで』…塞ぐってお前、そりゃお前が痛がるような治し方じゃねえよな?今回は別に死ぬような怪我じゃねえんだ、んなことしたら怒るぞお前」

『しないよ……細胞移植だけにする。中也の身体なら多分すぐに馴染んでくれると思うか…………ッひゃ…っ』

言ってる最中に中也は衣服を緩めてベストを脱ぎ、シャツのボタンを乱雑に全て外す。

そこから現れた中也の身体に思わず恥ずかしくなって目を瞑る。

「…なんだよ、お前が脱げっつったから脱いだんだぞ」

『ぁ……ぅ、だって…心の準備が出来る前にする、からぁ…っ』

「………それはそうとして、結構縫ってるが…大丈夫かよ。お前こういうの見るの苦手だろ」

『!…中也の身体が痛いのよりいい』

ポソ、と本音を漏らせばそうか、なら頼む、と頬に軽くキスを落として、また頭を撫でられた。

「けどあんまり見ねえようにしろよ…あと今回のこれは完全に俺の不注意だから、お前は気にすんな」

『……やっぱり治療法変更…ちゅうしたくなった』

「!そ、うか…可愛らしくなっちまって……」

再び頬に手が添えられてピクリと肩を小さく跳ねさせれば、中也との距離がまた近くなる。

「…治してくれんだろ?じゃあ蝶の方からしてくれねえとなぁ?」

『……私、される方が好き』

血液を口に含んで、恥ずかしいながらもニコリと微笑めばすぐに柔らかい感触が唇に当たる。

それからヌル、と唇を舐められて、思わずビクン、と背筋が強ばった。

『ン…ッ、んぁ……っ』

血液を絡め取ればいいだけなのに中也の舌は私の舌をなぞったり上顎の天井部分を撫でたりして、久しぶりのその刺激にゾクゾクして身体が震える。

それを中也に支えられているのだが、私の身体を支える方とは反対の…頬に添えた手で耳と項を撫でてくるからタチが悪い。

『ふ、ぅぁ…ッ……ンンッ…!!!♡……っ、は…は、ぁ…ッ』

ビクッと大きく肩を跳ねさせれば、銀色の糸を繋げて中也の舌がトロ、と抜かれた。
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