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第17章 0


『…麻酔銃がイリーナ先生で、それ以外が死神ってところ?……容赦なくやってくれちゃってるじゃない、私の友達にさ』

「友達?笑わせる…君も元マフィアならば思うところはあるんじゃないのかい?光の世界で生きてきたこの子達にさ」

『生憎、私はそんなちっぽけな世界で生きてきた人間じゃないのよ…でさ?とりあえずイリーナ先生離してもらっていいかな?私その人の事連れて帰る気でいるから』

「!あんた、いったい何言って『いいから離れててよ。私今結構頭来てるんだ』…」

そこまで言えばイリーナ先生は引こうとする。
が、しかしそこで他の声が響き始めた。

「ん……っ、れ…ここ…………!?蝶ちゃん!?え、待って何でこんな所に!!?」

『…嘘でしょ……』

ポツリと呟いた声はすぐに皆の声に掻き消される。
皆の目が覚めてしまった。

折角気楽に殺れると思ってたのに…とっとと決着をつけたかったのに。

「あ!これ見てよ!!烏間先生に……殺せんせーだ!!!」

『!!』

携帯を見た誰かがそう言ったのと共に遠くで侵入音が聞こえた。
私の予定が台無しじゃないか…

今浮かんだ顔は勿論中也の顔…なのだが、今はそれと一緒にカルマとカエデちゃんの表情が特に頭から離れない。

私が、自分で殺りたいのに。

けれど私の仕事はあくまでも皆の安全確保…独断行動を優先するべきではない。

イリーナ先生がどこかに移動したかと思いきや、すぐに何をしに行ったのかは皆知ることになった。

「にゅやああああ!!!?」

上から…天井から殺せんせーが降ってきたからだ。

烏間先生が別ルートで合流し、死神と対峙する。

「白石さん!?君は横浜で……」

『全員解除してから来ました…烏間先生、まさかやり合うつもりですか?烏間先生の強さは薄々感じてはいますが…』

「…俺がやられるかもしれない、と?」

烏間先生の言葉に首を横に振る。
確かにその可能性も無くはない。

しかし私情がどうしても勝る。

『………そいつ、私の敵なんです。手、出してもいいですか?』

依頼主が目の前にいるのなら話が早い。
許可を取ればいいだけだ。

「…まずは俺が相手をする。君も俺の生徒だ、出来るだけ生徒の安全を優先する方向でいく。以上」

『!……少しでも危なそうな場面があったらすぐに入りますからね。こっちは任せてください』

「ああ、すまない」
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