第16章 力の使い方
「……何を言ってる、お前の身体のどこが汚れてんだ」
『感、じ過ぎちゃうの…ッ、すぐに、濡れちゃ……っぁ…ぅ…♡』
「…これは?怖いか?」
優しく直接そこに触れる手が私の愛液を潤滑剤としてヌチュヌチュと突起を柔らかく擦る。
『ちゅ、やさ…ッぁ……♡…これ、好きぃ…っ、好き…♡』
「……んじゃ、こっちは?」
『ひにゃ…ッ!!♡……んぁ、あ…っ、ちゅうやさ…ッ好き…い……♡』
そこを擦りながら、今度はナカに指が入ってくる。
丁寧にナカを撫でるこの指にはどう抗うことも出来なくて、素直に感じる私の身体。
「そうだ、俺だ…よく分かったな、いい子だぞ、蝶」
『へ……ッ!!?ぁ、っ…そこ、あっ!!あッッ♡』
片手で頭を撫でられながら、私のおでこや頬にキスを落として、ナカの特別敏感なところをグ、と押す。
気持ちよさによがっていれば中也が唇を離して、私に優しい声色で…優しい目をして微笑みかける。
「……可愛いぞ、それに綺麗だ…汚くなんかない。俺に感じて甘い声出しちまう蝶が可愛い」
『!!!……ッぁ…そ、な事……今言わな……っ、♡そこっ、らめぇ…やらッ、きちゃ…ッ』
キュウッとナカが中也の指を締め付ける。
なのに中也の指は私の弱い所をさらに刺激していくばかりで。
「イっちまえ…………愛してる」
『!!?ふぁ…っあ、あッ……〜〜〜〜ッッ!!!』
大きく身体が痙攣して、それからガクガクと震え始めた。
脱力した身体でなんとか腕を動かして中也に回してすがり付くようにそこに抱きつく。
すると中也が一瞬ビクリと震えてから、私を上から抱きしめ返してくれた。
『ちゅ、やさ…ぁ……ッ…好き…、中也さッ…好き…っ』
「…悪かった、もう二度とあんな風にしねえから……ごめん、蝶…ごめんな……ッ」
『……ちゅう、してくれたら許す』
泣きそうな声の中也に、生意気にそう口にする。
ずっと他のところばっかりだし、中也怒ってばかりだったしで結局口にはしてくれなかったんだから。
それくらいいいでしょ、なんて。
「…俺にキスされんのは、怖くねえ?」
『…………中也くらいしか、私にキスなんてしないよ』
「!……目ぇ閉じろ」
素直に従って目を閉じれば、優しいキスが降ってきた。
『…もう言ってくれない……?』
「………愛してる」
『!…私も……愛、してます…っ』