第3章 新しい仲間と新しい敵と…ⅰ
『だって中也さん、毎日私の分析結果というか、生態的なものの説明してるもん。頭の中に四年前との違いとかもうインプットされてそう』
「だから、分析結果とか生態とか、お前は俺の愛玩動物か何かかよ!?」
私に向かってペットと言わずに愛玩動物と言うあたりがなんとも中也さんらしい。
愛玩動物か、毎日こうやって中也さんに撫で撫でしてもらって、抱っこしてもらって一緒に寝て…あれ、割と今とあんま変わんなくない?
『あー…愛玩動物もいいかもなあ、中也さんだし……アアアア何で!?何で力入れるの中也さん!?』
「うるせぇ!誤解を招くようなこと言うんじゃねえよ!それじゃあまるで俺がやばい変態みたいになるだろうが!?」
『私は嫌じゃないけどなあ、中也さんに構ってもらえるの…』
「構っ!?……ああだめだ、今何を聞いてもやばい図にしか想像力が働かねえ」
やばい図というものの詳細が物凄く気になるんだけど。
『猫かな…いや、でもここはちょっと特殊に兎っていうのも』
「何てこと考えてやがんだお前は!」
『いや、よくよく考えてみたら中々いいポジションじゃないかなって思っ、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ』
今日一番痛く圧迫された。
いや、それでも中也さんからしてみればかなり手加減してる方だろう、私の頭に指がめり込んでないんだから。
「……俺は人間のお前がいいんだが」
『はい、人間のままがいいです』
「変わり身早えなおい!!」
いや、だって中也さんがそう言うんなら…ねえ?
『撫でて構ってもらえるんなら、このままでいいやって思って。私中也さんに撫でてもらうの大好き』
「…………ふん、そうかよ」
突如襲い来る軽いデコピン。
『うっ!?え、何で、今私お巫山戯なしで』
「何でもねえよ…ったく」
呆れたように言いつつも、今度は凄い勢いで頭を撫でられる。
髪の毛すっごいぐちゃぐちゃになってる気がするけど、そんなの気にならないくらいにご満悦になる私。
『えへへ〜、……でもここまで私のこと中也さんが知ってると、中也さんが見つけた私の新しい情報とか、全部首領にバレてたら怖いなぁ。何かある度私の好みとか把握されてそう』
「ゲホッ、ゲホッ…」
言った途端に噎せ出す中也さん。
しかしそれに反して更に撫でるスピードが早くなる。
「首領になんかバレバレだろ、お前分かりやすいんだよ」