第15章 大切な人
『ち、中也…?』
「何だ…今割とマジで余裕ねえから、出来れば本当に手ぇ出しちまいたいんだが」
『余裕無いって、寝てただけじゃ……わ、私に何かしたいの?それとも…何か、してほしいの?』
私がそう言えば中也は目を見開いて、それから少しだけ荒いような気のする息遣いで口を開いた。
「…無理にとは言いたかねえんだが………抱いていいか」
『!!…い、いきなりまた何でそんなこ「昨日のケーキに入ってた媚薬に違いねえ…しかもその上あんだけお前の様子見てて我慢してたんだ、興奮もする」ひえッ!!?』
よくよく見てみれば少し火照ったような顔に、分かりにくいけれどトロンとしたような目…こんな表情初めて見た。
中也って、こんな表情するんだ…
見ていると段々私の方まで頭がおかしくなってきて、ゾクリと意識し始める。
脚は治った…きっと感知だ、治りが早くなってる証拠。
『…ッし、つれい……します…』
「あ?何が…っ!!お、お前まさか!?」
中也のズボンを見ただけでもわかる程に主張しているそこを外に出すように衣服を緩める。
いつでも緊張してしまうものなのだけれどする事自体は嫌ではないし、寧ろ自分の手で中也に感じてもらってるんだと実感出来るのが何よりも嬉しくて…好き、なのかもしれない。
しかしやはり見るのは恥ずかしいもので、それを外に出してすぐに目をギュッと瞑ってしまい、そのまままずは手で擦る。
熱くて脈打つ中也のそれが、私の指に刺激を送る。
なんでだろう、私が気持ちよくしてるはずなのにな。
「…いつもより少し強めに、頼む……」
『!…ん……』
中也の声を皮切りに、先端を口に咥え込む。
少し苦い先走りに耐えながら手の動きも止めないように、丁寧に…
既に大きくなっている中也のそれは私の口には大きすぎてまだ咥えきれていなかった。
なのにも関わらず、だ。
「ぁ……ッ、クソ、……出る…………____!!!」
『んむ!!?……ッッッ!!!!』
本当に突然の事だった。
いつもなら私を離そうとするから余計にだ。
中也は予想よりもずっと早くに達して、私の口の中で果てたのだ。
ま、まだそこまでしていなかったのに……
喉に絡みつくそれを飲み込みながら自分でも感じてしまって、どんどん変な気分になっていく。
『は…ぁ、はぁ……ッ、ぁ………ッ?ま、だおっき…………?』