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第15章 大切な人


「まだ若いのに本当に尊敬する、スピードもさることながら…これまで何度か目にしただけでも中原さんのパワーは凄まじいものだった」

「いやいや、そりゃ褒めすぎだぜ烏間さん。あんた…隠してるだけで、思いっきりやりゃあとんでもねえもん持ってんだろ?うちの蝶と同じようなにおいがする」

『まあでも、私の知り合いでも殺せんせー相手に太刀打ち出来るのなんて中也さんくらいだろうね?異能力もぴったりだし…あー、異能力使ったら国木田さんあたりなら頭脳戦で勝ち上がりそうな気もするなぁ。乱歩さんと太宰さんと組んで……って、探偵社でチーム組んだらいけるんじゃない?』

「探偵社怖ぇよ!!?」

「ポートマフィアと同レベルに恐ろしいわ!!!」

皆のやけにリアルな何かを見たような表情に、どうしたのかと首を傾げる。

『…そんなに何か怖い?皆いい人だったでしょう?ちょっと癖は強いけど』

「「「さっきキレかかってたあんたと太宰さんが怖かったんだっつの!!!」」」

『!太宰さんが?何にそんなに怒って…?』

「…さっきの女子達。軽そうな口調だったけどかなり雰囲気ヤバかったよ、あの人殺す側なんじゃないのって思うくらいには」

なかなか鋭い分析だ、元々太宰さんはそっち側の人だったわけだし。
にしてもさっきのあの子達に太宰さんがそこまで…?

『太宰さんが女の子相手にそこまで言うなんて珍しい……私が自分で言った後だからそんな事ないと思ってたのに』

「お前気付いてなかったのかよ、あいつ相当頭にきてたぞさっき?下手すりゃ本当に殺すんじゃねえかって思うくらいの目付きで見てたしな」

『え、中也さん気付いてたの!!?…ってやっぱり元相棒の勘ってやつ?』

「「「元相棒!!!?」」」

「……お前に忘れろとは言わねえが…あーもういいよ、そんなところだ。つか勘も何もあいつお前の事なら割とマジでキレやすいからな、顔もノリもあれだが腹ん中で何考えてっか分かったもんじゃねえぞ」

『まあ太宰さんだもんね…でも嬉しいなあ、そこまで思ってもらえてたのは。皆が庇ってくれたのも嬉しかった』

ぽつ、と呟いた声はみんなの耳にも届いていたようで、目を丸くしてこちらに向けられた。
それになんだか恥ずかしくなって顔を隠すものの、中也さんにこら、と軽く言われておずおずと目を覗かせる。

『……あ、ありがとう…ございまし…た』
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