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第15章 大切な人


『うん、とりあえずこれだけ思い付いた中から厳選してまとめてきたから…今日の放課後から特訓よ特訓。皆ビシバシ扱かれてね』

指を二本立ててそう言えば、その場の全員から目を点にして見られる。

「これだけって…作戦がもう二つも思い付いたってのか?」

『え?……ああ、ううん。二百だけど』

「「「二百!!!?」」」

『この人数差でも浅野君が何を企んで何をしてこようとも、その全てを想定して準備しておけばいいものなのよ』

ポカンと口を開ける皆の中から、質問がまた上がってくる。

「今日の放課後から特訓って、まさか白石も付いてんのか!?」

『当たり前でしょ吉田君、私が喧嘩買ったようなものなんだから。しかも朝からこんなに自信なさそうにされてると心配にもなるわよ』

「で、でもさっき扱かれてって…どんだけハードな特訓?」

『さあ…基礎的な体はもう皆出来てきてるから大丈夫だろうけど、あんまりしたことのない動きを取り入れたりするから最初は筋肉痛とか凄いかもね?私もどんな特訓するのかそこまで聞いてないし』

私の発言に遂に皆疑問を持ち始めた。

「聞いてない?」

「!…蝶?その言い方さぁ、俺すっごい分かった気がするんだけどそれで合ってたりする?」

『多分カルマの思ってるので合ってるよ……そう、何を隠そう、特別講師が心を鬼にして鍛え上げてくれちゃいます!これで皆棒倒しマスターだよ!』

「「「あ、なんか分かった気がする」」」

『皆さんお察しの通り、強くてかっこよろしい中也さんが来てくれます!棒も用意してるし、実践形式で体に叩き込むよ!』

「棒まで!?どんだけガチで……ってお前もクラスの移籍かかってるもんな。なんだかんだ言いつつE組大好きだろ白石」

前原君に見事に指摘されるものの、ここで士気を下げるような真似をしてはいけない。

『私の事はそんなに気にしないでいいから…それにどっちかっていうと、中也さん……とあとその他諸々の人達の方が意地でもA組に行かせるかって必死になっててさ?』

その他諸々って?と問われて、太宰さんに国木田さん、それから立原に社長や首領の名前を出す。

「なんでまたそんな…敵対組織だよねそこ?昨日どうしたのいったい?」

『榊原君に手の甲にキスされかけて、浅野君に口にキスされかけたからかも?』

「「「この勝負死んでも勝つぞお前ら」」」
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