第3章 新しい仲間と新しい敵と…ⅰ
ありがとうカルマ君、貴方のおかげで私、ここでも何とか役に立てそうだよ。
何故か対殺せんせー用ナイフを拒否する私の体でも戦う方法。
中也さんからもらったこの銃に合う対殺せんせー用BB弾を、修学旅行中に烏間先生に頼んで作ってもらっていたのだ。
見事に政府の研究チームが仕上げてくれていた。
手で触るのはやはり少しの恐怖心があったため、触ってはいないが使えることは確かだ。
「え、白石さん!?」
「蝶ちゃん、どうしてっ」
私に気がついた子は皆驚いていた。
朝からいないと思っていたクラスメイトが突然現れて銃を構えだせばそりゃそうなるか。
私専用に形取られた対殺せんせー用BB弾を銃の中にテレポートさせ、連続で射撃する。
固定砲台自体を狙うのではない。
狙うのは…____固定砲台から放たれる大量の弾。
『ふん、やっぱり大したことないわね貴方』
それを、皆の頭上で相殺してから、徐々に相殺する距離を長くしていく。
固定砲台のすぐ周りで私の撃つ弾と相殺させれば、頭を抱えてうつ伏せになっていた子は皆固定砲台の方を向いた。
腰に装着したケースの中に弾を入れているから、そこから移動させているわけだが…何せ相手も弾数が多い。
まあ、能力を使えば、撃った後の私の弾を、手を使わずにリロードする事が出来るから、何の問題もないのだが。
私の撃つ弾は、固定砲台から放たれる…六つの銃から放たれる全ての弾に、正確に当たっていた。
勿論、自律思考と言うだけあって、フェイクの弾に被せて本命の弾を同じ軌道で撃ってくるなどという技もあったが、そんなものは見れば、計算すれば、撃ち落とせば…何の問題もない。
だって私、見たことあるもの。
貴女にされたプログラミング、私だって計算で瞬時に頭の中に描き出せるわよ。
そして何より、“中也さん付き”の私は気合いの入り方が違うんだから。
固定砲台の方が弾切れになって、射撃合戦は終わった。
「貴女が白石さんですね?私に危害を加えることは、許されてはいないはずですが」
『危害なんて加えてないでしょう?私は、E組の皆の頭上が危険そうだったから、それを危険とみなして警護しただけ。現に貴女には掠りもさせてないはずよ、私の弾は』
言いながら、初めて見る、ディスプレイに映った女の子に向かって歩いていく。
『ねえ、』