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第3章 新しい仲間と新しい敵と…ⅰ


『そう、ですね…その本題なのですが、私個人の敵がここに攻めてくるような事が、これから先あるかもしれません。さっきお話した科学者だけに限らずとも、武装探偵社に恨みを持つ組織はいくつもありますから』

「ああ、調べたところでは今もポートマフィアといざこざがあるようだしな」

『流石先生、情報が早いですね…でも、ポートマフィアは問題じゃないんです。見ての通り、首領の森さんは私に危害を加えるような事は決してしません。なのでそこは警戒しなくてもいいんですが…』

これは、ただの予測でしかない事なのだけれど、私は頭を使うのも得意だ。太宰さんのあれが彼の才能ならば、私の場合は経験と長年の感覚というか……長年、という言い方は少し語弊があるかもしれないが。

『恐らく、探偵社とポートマフィアとの抗争に参加する組織がもう一つ。どこの組織かまでは予測出来ていないのですが、強敵だと、何をしでかしてくるか予想がしにくいです。なので、連絡出来ずに戦闘に入る事や、能力を皆の前で使う事になるかもしれません』

芥川さんは前、中島さんに懸賞金がかけられていると言った。
しかしそれだけなら、百億の賞金が出る殺せんせーを殺してしまった方が早い。(恐らくその百億が必要なかった上、今では私が学校に通う意味となっているからしないのであろう。)

まあつまりは、七十億もの懸賞金をかけるだけのお金を持ち、そうまでして中島さん…中島さんのあの異能を欲する人物というのは、何処かの組織の可能性が大いに高いということ。

中島さんの異能を理解しているからこそ、芥川さんは中島さんを人虎と呼んでいた。

敵が組織であると考えたのは、中島さんの異能の詳細を把握しているのならば、それを目当てとしてお金を支払うのならば、ただの物好きやコレクターなどではないということがすぐに予想がついたからだ。

「E組の皆の前で使う分にはいい。ただし、それ以外の人に見られた場合、我々では庇いきれなくなるため、出来ることなら避けてほしい」

『庇うって…いいですよ、私はそういうの、慣れてますから』

「大丈夫だとは思うが、一応だ。E組の皆には俺からも説明出来るようにしておく」

どれだけ懐が広いんだこの人は。

『ありがとうございます。まあ、他の人に見られないよう、最善を尽くしますよ』

「こちら側に気を遣わせてしまって済まないな」
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