第11章 縁というもの
『な、何…考えて……』
「ほら、聞いただけでもちょっと感じただろ今」
中也さんの声にビクリと反応した。
図星だ、中也さんの声聞いて想像しちゃった。
何考えてんのは私の方だ…今、なんでそれでちょっとドキドキしてるの。
「そういう可愛い反応してくれんの、本当好きなんだよなぁ…他にもまあ激しくしてやりてえのとかもあるにはあるが、多分今すっとお前が壊れちまうだろうからな。まだしな___」
『___して』
気付いたらポツリとこぼしていた。
「は…?いや、お前無理しなくても今で十分いっぱいいっぱいなんだからもうちょっと慣れてからでも『して』なんでまたんな意固地になってんだよ…」
『前トウェインさんに言われた。中也さん、我慢して最後までしてないって』
「!?あいつ何教えて…蝶、最後までって意味分かってっかお前?」
中也さんの問いにフルフルと首を振る。
「そんな急いでするようなもんじゃねえんだから、まだ最後までは………つうかまだ俺の方も、そこまでする準備も出来てねえんだ。またしたくなったらちゃんとお前に相談すっから、そんな焦んじゃねえって」
『準備…?』
「ああ、準備だ。お前がもしそれで病気にでもなったらいけねえし、何より身体がまだ痛ぇだろうから、慣れるまでは絶対しない。これだけは我慢してくれ、頼む」
身体がまだ痛い?中也さんに痛いことなんてされないのに。
それに病気にでもなったらって、そんなに大変な問題が起こるものなの?
『……じゃあ我慢、する…から、慣れさせて』
「頭良いのも大概にしとけ…慣れさせてって、その身体にはまだ早すぎる事を教えてんだぞこれでも。気持ちを理解しねえ事もねえが……」
『して…気持ち、いの……して、下さい』
「っ、蝶…?お前……泣いてももう知らねえぞ?身体が急激におかしくなるかもしれねえし、いきなりいつもより感じるようになるかもしれねえ」
中也さんの首元に擦り寄って、いいよと答える。
中也さんの思うようにしてほしい、中也さんの好きな子にしてほしい。
もっと、知らない事を知りたい。
『中也さんの、好きにして…中也さんが好きな女の子にして……』
「……そういうのマジでずりぃわ…途中で痛くなったりしたら言えよ。流石に痛いのを感じさせるようにするような趣味はねえからな」
コクリと頷くとよし、約束な、と頭を撫でられた。
