第3章 新しい仲間と新しい敵と…ⅰ
中也さんから顔を背けた…という事は、必然的に反対側にいるカルマ君に顔を見られるというわけで。
「ん、なぁに蝶ちゃん、どうしたの?もしかして中也さんとこじゃなくて俺のとこに来たくなっちゃった〜?」
なんて爽やかな笑顔を浮かべて聞いてくる。
絶対恥ずかしくてこっち向いたの分かってて言ってるよねこれ!?
『う、うるさい、ここでいいし!!』
「ふぅ〜ん?…あ、中也さん!蝶ちゃんのその服ってさ、中也さんとペアルックになってんの??」
「「「聞くの!?」」」
結構な声で言ったため、班員の皆と先生達には完全に聞かれた。な、なんてこと聞いてくれてんのカルマ君!!?
「ああ!!?って赤羽かよ…まあ、そう見立てた、かな。ほら、それだとどこにいたってすぐ分かるし……何よりもこいつにはこういうクラシックでアンティーク調の服が似合う。」
真面目にすらすら答える中也さん。
その返しに、聞こえた全員がおお〜、と感心。
『え、えと…ぺ、ペアルック意識されてたんですねえじゃなくって!!ほ、ホント、ありがとうございます中也さん、』
ペアルックだなんて言葉に胸が高鳴れば、さりげなく最後に付け足された私の分析結果を聞いて、中也さんが私をよく見てくれてる事や、よく考えてくれている事が分かって、無性に恥ずかしくなってくる。
「いや、いいんだこんくらい気にすんな。離れてた分まだまだしてやりたい事なんかいっぱい溜まってるし、服くらいならまだまだ買ってやりた………何もねえ!!!」
中也さんからとんでもない愛を感じました、方向性は違ってたとしてもかなりの愛だと思いますこれは、ご馳走様です。
なんて冷静に考えるも、結局恥ずかしくなって俯く。
班の子達はそっちで何かこそこそ話し合ってるし、イリーナ先生と殺せんせーに至ってはニヤニヤとこちらを見てくる始末。
『………じゃあ一つ、強請ってもいいですか?アクセサリー』
「お、おう!何でも言ってみろ、アクセサリーだな?」
『その、…____』
聞かれたら恥ずかしいから、手を添えて耳打ちした。
私と中也さんの内緒の約束。
「!そんなんでいいのか!?」
『はい、それがいいんです…また、中也さんのセンスで選んで、私に付けて下さいっ』
微笑んでみせると、中也さんは照れながらもまた頭を撫でてくれた。
____私も、チョーカーを付けたいです