第8章 07
ディーノの大ドジでさんの離脱作戦も虚しく、失敗に終わってしまう
ディ「クッ…ッテェ……;やっちまった…ハァハァ……」
煙が晴れ、ロマーリオを目視することができる様になったディーノは手負いながらも敵を倒していく
しかし、動くたびにドクドクと流れる真っ赤な血が確実にディーノの体力を奪っていた
『わかった、わかってるよあんぽんたん…頼むからその口を閉じててくれ!!今考えてるんだ』
さんはなるべくディーノに負担をかけないように、先陣に立ち的確に敵を仕留めながらどう切り抜けるかを考えていた
しかし、敵の数も減ってきたか、というところでさんの視界の端でディーノがとうとう膝をついてしまう
ロマ「ボス、立てるか?」
さんは手を休めることなく舌打ちし、残敵の数を確認した
『旦那ァ、アホのディーノに肩貸してやってくれ!敵は私に任せて構わねえ
あちらさんの勢力も殆ど潰してんだ残りはなんとかする』
敵から奪った軽機関銃を放ちながら顎をクイっと捻り指示を飛ばす
ディ「さん、悪ィ」
『悪ィと思ってんならとっとと行きやがれ!!言っとくけどな、マジで殺してやりてえくらいお前にムカついてんだ!!わかるか!?わかるよな!!?』
そう悪態をつくさんだが、ディーノを気遣う様に敵を牽制しつつ退路を開いていく
『クソクソッふざけんな!!殺してやりてぇぜゴミ野郎供!!』
建物の陰からチラチラと狙う光の先へ、どこからか飛んできた小型手榴弾を蹴り込むと容赦なくソレは爆発する
さんはいつの間にか手の中に現れた催涙弾を敵陣に投げ込みどさくさに紛れてビルの裏手に入り込むと戦線を離脱した