第8章 07
綱「さんちゃん…何やってるの?」
縛られたディーノに馬乗りになっているさんを見て、綱吉でなくても気になるところ
『どうもこうもあるかよ…度肝抜かれたぜ!!聞いてくれ』
呆れた顔と盛大なため息を吐き出したさんはディーノの口の布を外した
ディ「もうお婿に行けない……」
落ち込むディーノを無視し、リボーンはコーヒーを口にしている
『最初のうちはよう、別に私必要ねえんじゃないのか?ってくらいイカした鞭さばきで進んでたんだ
ありゃ、マゾの女が放っておかねえ…
まぁ、とは言えだ。敵が多すぎたんだよ
だから、ロマーリオの旦那を先行させて私は敵から奪ったスモーク弾を撃ったんだよ』
説明するのもアホらしいとさんのため息は止まらない
『合図と同時に私とディーノは戦線を離脱してシケ込む予定だったんだ!
コイツが…』
さんがそこまで言うと綱吉も獄寺もだいたいの事を察した様だった
綱「もしかしてディーノさん、部下の人が見えなくて…」
綱吉も思わず渇いた笑みを浮かべる
『信じられるか?コイツ、あろうことかテメェの獲物に足引っ掛けて顔面から転んだ挙句に、転んだ先で伸びてた敵のナイフ横っ腹にぶっ刺して、もう一つオマケでテメェの重みでそのナイフ折りやがったんだぜ?
ポンコツとかそういう次元じゃねえだろ!?ドジっ子かよ!なんだよバカにしてんのか?』
さんが怒るのはまぁ最もである
そんな怒りに震えるさんと怯えるディーノを見て獄寺は爆笑していた
『んで、なんとかコイツにここまで道案内させつつ連れ帰って
やっと今コイツも抜けたんだよ!!
クソのアホのボンクラ!!力入れちまったら抜けねえっつってんのによぉ!』
ありったけの悪態をついた後に、血だらけのナイフを見せられ綱吉はギョッとする
綱「そ、そんな!!ディーノさん!!重症じゃないですか!!!?」
自分の独り相撲で重症を負ったと言えばなんとも格好の悪い話ではあるが、それでも傷は傷
綱吉は今にも泣き出しそうな顔でディーノの痛々しい傷を見た