第5章 04
「来るな!!来るなバケモノ!!恐く…痛くねえのか!?」
カタカタと震えながらさんに銃を向けた男はギュっとグリップを握る
さんは素早くその男の腕を掴んで銃を確認すると
『1911(ナインティーンイレブン)か…コルト ガバメントの方が聞き馴染みあるか?
まぁ日本のチンピラにしちゃあ上等な銃だよなぁ?』
そのまま銃口付近をいじり
『45経口を幼気な少女に向けるモンじゃあねえよ…綺麗なカラダに風穴を開ける気か?』
男の顔を見ながらそう言うと 同時にカランと小さな音を立てて何かが落ちる
ガシャン!!!
ソレが何の音か確認する前にさんがスライドを勢いよく動かせば持っていた銃はバラバラに分解された
『なぁ?お前私のことバケモノって言ったよなぁ?』
バラバラになった銃をその場の全員が唖然と見る中 さんは男に顔を近付ける
そして喉元に一発入れるとその男はみっともなく嗚咽を喘ぎながら床にうずくまった
『あっちゃーーー、やっぱ私パンチ弱いわーー意識飛ばせねえんだもんなぁ…ヘコむなぁ…
でもお前はそこで油売ってろ ゆっくり殺………ッ!?』パリーーン
言い切る前にさんの頭に衝撃が走る
1人の男がさんの側頭部めがけてビンを振り下ろしたのだ
ふらりとよろめきながらスーっと頭から流れる血を手で確かめる
『身体も縮んで脚も短くなって…はぁ、っとに不便な身体…』
男の動きに気付き反応出来ていたにもかかわらず、不覚をとってしまった不甲斐なさにさんはため息を吐く
ピチャと床に血が落ちていくところを見ると 傷は浅くはなさそうだ
『ッてえな…やってくれンじゃねぇか!!てめえ』
殴った相手を睨めばその男は少し怯んだ様子で一歩下がったがフラついたのを見て1人の男に後ろからさんを羽交い締めにされる
さすがのさんも少し焦った
その時
「リーーーーーッボーーーーーーン!!!!死ぬ気でさんを助けるーー!!!!!!!!!」