第5章 04
「先日 お嬢チャンのお友達…雲雀クンって言ったか?彼がウチの組の若いのを病院送りにしちまってな
俺達ヤクザは見た目の通りちょっとばっかしイケナイ事も仕事としてやってるんだが それがお巡りさんにバレちゃってねー」
さんはタバコを床に落とすとグリグリと踏み消す
『長ったりー話だなァ…タイ◯ニッ◯みたいにトイレ休憩でも挟むつもりか?オッサン?』
腕を組みトントンと足を鳴らして苛立ちを表すさん
『もういい わかった…
要するに てめぇ等は中坊である恭弥に負けて 挙句に組の悪事がバレた
下っぱ共をトカゲの尻尾で切り捨てて事無きを得たが 恭弥に一矢報いてえってトコか??』
ニィと口元を上げて言うさんに男は舌打ちをする
「チッ…コレだから頭のいいガキは嫌いなんだ!可愛気の欠片もねえ!!」
男も乱暴に吸っていたタバコを灰皿に押し付ける
『奇遇だなぁ?オッサン…私も頭の悪ィ産廃は嫌ェなんだ
女拉致ったら恭弥がノコノコ来ると思ったか?とんだ間違いだ
イキがってんじゃねーぞ?チンピラ風情が…私をここに連れてきたのは大誤算だったなぁ?』
挑発する様に笑うさんに比例し男の顔からはだんだんと余裕が無くなっていく
「この…クソアマ……お前ら!!あのガキの前にこの女ヤっちまえ!口がきけりゃあとはどうなってもいい…好きにしろ」
そう言ってリーダー格の男は奥の部屋へ入って行った