第3章 02
例え素っ気ない態度をとったとしても 転入生の宿命なのか…授業と授業の間の短い休み時間ですらさんの周りは人だかりが出来た
さん程の美人が転入したとなれば 他のクラス他の学年からの来客も見受けられる
さんはその光景に驚きを隠せず目を見開く
「ドコから来たの?」
「彼氏居るの?」
「スリーサイズは?」
だが 経験した事ない程の人の群れと何人もの歓迎の声に次第にさんはパニックに陥った
-ドンッ!
『ゴチャゴチャるせぇ…
こんなに群れられても鬱陶しいだけなんだよ』
机を撲り淡々と言うと、まるでクモの子を散らしたかの様にさんの周りからは人が消えた
「見たか?おっかねー」ヒソヒソ
「ヤダ…気取っちゃって」コソコソ
今まで周りを取り囲んでいた連中が口々にさんに対して陰口を漏らしはじめた
『………(…聞こえてるっつーの
何で私がガキの相手なんか…
バカバカしっ……)』
さんは、カーディガンのポケットに携帯とタバコを乱暴に押し込むと 席を立ち教室を後にした
綱「(やっぱり名無しさんこえー…でも…)ソコまで言う事ないのに」ボソッ
獄「何か言いましたか?十代目?」
綱「いや…皆 名無しさんに対しての視線がアレだなぁって」
山「まぁ まだこの学校になれてないだけだって!」
我関せずだった3人も 同じクラスなだけあって事の成り行きを見ていた
獄「まっ…あんな奴ほっといて次の自習 屋上でフケましょうよ」
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