第3章 02
無表情でも絵になる整った顔が教室全体に向けられた
すると 室内はシンと静まり彼女の言葉を待つ
男子生徒の大半が見つめているのは気のせいではないだろう
今時珍しい黒くしなやかな長い髪…
制服の短いスカートからのびる細く透き通る様な白い足…
中学生にしては発育した体格…
美人、もしくは美女という言葉がぴったりな容姿だ
そんな転入生を見て男子が見とれるのは無理もないだろう
…だが
『私の席…どこ?』
-ピシッ
しーんと静まり返った教室に響いたのはその言葉だけ
一瞬にして室内は凍り付いてしまった
担任「あ…えっと…今日からこのクラスに転入してきた名無しさんさんの席は窓際の1番後ろです……」
担任は必死にその場を乗り切ろうと明るく、更にさんの紹介も含めつつ席を教えた
だが
『……そ』
-ヒュ~
更に素っ気ない態度で教室に吹雪を降らせたさんだった
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