第3章 02
さんは部屋に入って来た雲雀に片手をあげヒラヒラと振ってみせる
『よぅ、 恭弥
早起きとは何よりだ』
さんの顔には涙などなく、昨日同様おちゃらけた笑顔で雲雀を見ていた
「(勘違い?って言うか…)
ねぇ……
だから…服…」
さんは、下着に上着を羽織っているだけだ
『あ?
今日は上着着てんじゃん…』
さんは悪びれる様子も恥じらう様子もなく、ググっと背伸びをした
「はぁ… 君さ…一応僕が男だって自覚してくれ……
…ん?」
呆れ顔で額を覆いながら説教をしようとした雲雀だったが、昨日と違うさんの体に言葉を止めた
『なに?』
「いや…昨日はそのタトゥーなかったよね?
いったいどうしたんだい?」
雲雀の疑問にさんは首を傾げると、ウ~ンと少し考えニヤリと笑った
『やだぁ
恭ちゃん そんなに私の体見てたのぉ?』ニヤ
何を言い出すかと思えば、雲雀の質問とはまったく無関係の言葉
「なっ…!?違っ…」
だが、以外や以外
雲雀には効果抜群の様だ
『スケベ~』
キャッキャと笑いながら、自分でも整理のつかない事態を説明出来ないことを誤魔化した
「ふん…
それより今日から学校だから…
早く着替えてね
それと、一応学校でタバコは控えてくれるかな」
雲雀は赤い顔を隠す様に、制服を投げ、タバコを注意すると部屋から出て行った
『ふふっ…カワイイな』
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