第2章 01
『お願いします』
「………」
『ねぇ…恭ちゃん?』
「や め て キ モ チ ワ ル イ」
さんは必死に雲雀に頼んでいた
住ませる
そう言った雲雀だったが、一度断ったさんにある交換条件を飲ませる為に渋っていた
「君が断ったんだ…それに、あんなに良い部屋に住んでたんだからお金もあるでしょ
その辺りに引っ越せば良いじゃないか?」ニヤ
『だーかーらー
散々話しただろ?散々食い違ったっしょ?散々私にトンファー投げたろ?
明らかにココは私の居た世界じゃねえんだよ、、、戸籍がねぇんだって!!
恭弥ぁ…お願いっ
家事でも何でもしたげるからさぁ』
さんはもはや必死だ
「何でも?ニヤ
なら、僕と戦ってくれる?」
さんの発言に反応した雲雀は要望を言う
『あ?トランプとかUNOとかそんなん?』
その突拍子もない雲雀の発言に思わずさんは間の抜けた返事をした
「違うよ 僕は強い人間が好きでね
君とは本気で戦ってみたい」
そう言った雲雀はトンファーを構えてみせる
だがさんは
『あ~ダメダメ』
と短い返事をする
「何でもするって言ったじゃない」ボソッ
そんなさんに不満げに呟いた雲雀
さんは雲雀のすねた様子を見ると呆れた様にあからさまなため息を吐いた
『そこまで言うなら別に良いけど…でも…
お前、死ぬよ?』
さんがそう言うと同時に、雲雀は初めて彼女の体にこびりついた臭いに気が付いた
鉄の臭い…
驚いた雲雀はさんを見る
顔を上げた彼女の瞳は雲雀を見ているだけの様に見えるがその視線は威圧的なモノだ
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