第2章 01
-さん視点-
何だ…コイツ?
大した問題じゃねえって…
あ…そうか
コイツは今まで危険も死も関係ねぇ環境で育ってんだよな…
っつっても普通は住ませて下さいって言うのか?そういうモンか?
それが普通の女の子…
普通の…
だけど私は
普通なんて知らない…
それが私の普通……
誰の手もかりずに生きるのが、誰も信じねえで生きるのが……
「ねぇ…君、聞いてる?」
恭弥の言葉で意識を飛ばしてた事に気付いた
私はこんなに感傷に浸るタイプだったか?
『と…とにかく、帰る手段を探すのが先だ!!
…って言いたいんだけど、大盛なんて地名は聞いた事ねぇ…どぉすっか…』
ムッ「並盛だよ」
『あ 並だっけ?
ま っつってもココは日本だよな?地図ある?』
この摩訶不思議な現象はさておき、地図を見れば位置は把握できる…
「つまらないね…
これで良いかい?」
つまらないの意味がわからないけど、私は恭弥からもらった地図を広げた
『因みにココは何処に位置すんだ?』
「ココだよ」
……
………
なんだって?
『わん もあ ぷりーず』
「だからココ」
当たり前の様に恭弥が地図を指す
『なぁんですとぉぉお!!』
その場所は、私が住んでいた場所そのものだった
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