• テキストサイズ

天は藍よりも青く【気象系BL小説】

第7章 柔らかな刺


地下鉄で移動中に和也から着信があった。


家の最寄り駅についてから、折り返し電話をしたら、ワンコールしないで和也が出た。


「あ、かず…」


『どうだった?潤』


「ん…まだ苦しそうだった…」


『そっか…わかった』


「夕飯、どうする?」


『智を食べる』


「ばか…」


照れた。


『冗談だよ。なんか買って帰るね』


「わかった。よろしく」


『智?』


「ん?」


『…すき』


「ん…俺も」


『じゃ、後でね』


「じゃあな」


おもいっきり照れた。


通話が終わる頃、家に着いた。


門を開けて中に入ると、庭から声が聞こえた。


植源さんが来てた。


おやじさんのほう。


そのまま庭に回ると、今日はオフだった相葉ちゃんが出先から帰ってきて、植源さんと話してた。


「あ、リーダーお帰り~」


相変わらず、あったかい笑み。


「おかえりなさい、智坊っちゃん」


いかつい顔で、挨拶された。


「植源さん…それやめて…怪物くん思い出すから…」


「いやあ…でも佐穂さんのご親類なら、坊っちゃんてお呼びしないとバチがあたりそうで…」


「智でいいですって…親父さん…」


「いやあ、そんなわけにゃあ…」


「もう、キリないじゃん…ふたりとも」


相葉ちゃんが笑った。

/ 779ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp