第27章 特別短編 王様だーれだ?
ダメ押しのように言われて、つい…
「本当だね?」
「うん」
誘惑に負けてしまった。
無表情を消して、智くんは嬉しそうに俺の隣りに座った。
「さ、脱ごうか」
「え。やっぱ裸にならないとだめ?」
なんか恥ずかしくなってきちゃって、ちょっともじっとしてしまう。
「裸エプロンっていう命令だよ?」
「そ、そうだけど…」
ベッドの方を見たら、もうなんか始まってて。
無言であいつら、絡み合ってる。
スプリングの軋む音と、荒い息遣いだけが聞こえてくる。
股間までもじっとしてきた。
「わかったよ…」
ちょっと膝頭を擦り合わせながら、羽織ってたシャツを脱いだ。
Tシャツを脱ごうとしたら、智くんの手が裾を握った。
「脱がせてあげる」
「うん…」
さっきまでニコニコしてたのに、今はもうオスの顔してる。
ああ…もしかして、今日俺…
下にされんのかな…
ケツ…開発…したかったのにな…
身体が火照って熱い。
もう、なんだか抵抗もできなくて、大人しくされるがまま脱がされた。
「ふふ…翔ちゃんきれい…」
そう言って胸板にちゅっとキスされた。
「あ…」
身体がぶるっと震えて、声でちゃった…
「もう、感じちゃったんだ…?」
恥ずかしい。
恥ずかしいけど、でも…
「うん…もっとして?」