第27章 特別短編 王様だーれだ?
「いいの持ってんじゃん!ニノ…」
くくくと笑って雅紀が身体を起こした。
「ほら、お兄さんたち、王様の命令だからね?」
そう言うと、ベッド際まで来てたニノと潤の腕を引いた。
「ほら、王様にご奉仕な?」
「うもー!」
「うわあっ…」
ばたんと3人でベッドに倒れて…
「ほら…キスしろよ…」
いつもよりちょっとだけ低い声を出して…
始まった。
始まっちまったよ…
俺たちを残して。
「あーあ…」
「もお…智くんとニノがちゃんとしないから…」
こそこそっと話しかけると、エプロンの隙間から智くんはなさけなーい顔をした。
「だって、俺もう眠いんだもん…」
37ちゃいだからね。
仕方ないかね…
ふにゅふにゅ目を擦ると、手に持った棒をしげしげと眺めた。
「で、翔ちゃん」
「はい?」
「裸エプロンだって」
「ぎく」
頭に被っていたエプロンを取って、俺に差し出した。
「はい。3番さん?」
そう言ってにっこり笑った。
「眠いんじゃなかったの…?」
「んふふふ…眠い…」
そう言ってるのに、手はエプロンを差し出したままだ。
「…見たいわけ?俺の裸エプロン」
「みたいっ」
無邪気に答えてくれちゃったよ…この人…