第27章 特別短編 王様だーれだ?
「だって、そんなに女に困ってなかったもん」
「いや、ここにいる全員そうでしょうよ。でもさ、なんつーの?ノリ?ってあるじゃん!楽しいじゃん!」
「いや、俺、そんな飲み会に全力じゃないから…」
潤と雅紀が話してる間に、大宮のふたりは向かいのソファでなにやらこしょこしょと話してる。
大丈夫なのかな…
そう思っていると、雅紀が早くゲームを始めろと催促し始めた。
「ねえ!まだ?あっ。用意してあんじゃん!」
「あっ…ちょっと!相葉さんっ…」
雅紀は立ち上がると、智くんの手から棒をひったくっていった。
「準備いいじゃ~ん!おーちゃんったら」
「返せよ!」
「なんでだよ。引くだけなら誰だっていいだろ?」
そう言って、金属製の空いていたタンブラーに木の棒を突っ込んだ。
「はあい!じゃあ潤からねっ!」
「あーい」
一人がけのソファに座る潤がまず1本引いた。
「まだ見ちゃだめだからねっ?」
そう言って今度は向かいのソファの二人に引かせて、最後は俺と雅紀で残りを引いた。
「じゃあ、一斉に行くからね?」
持っていた棒をみんなで持ち直した。
「王様だ~れだっ?」
みんな一斉に自分の棒を見た。
俺は王様ではなかった…チッ←