第27章 特別短編 王様だーれだ?
「俺がドラマで忙しいからって…」
知ってか知らずか、ニノはまだ雅紀の文句を言っている。
「ねえっ!翔さんっ、だから、協力してっ!」
「え…だから、なにすんだよ」
ニノは渡海ばりの、ニヤリ笑いを見せた。
あ、もしかして。
知ってて乗ってるのか、この男…
結局、遊びたいんだな…こいつら…
「相葉さんをだから…みんなでハメちゃうの」
あー。ハメるってその言葉通りなのか。
…ま、いっか。
誕生日の祝いってことでね?
今日の餌食は、雅紀に決定ってことだな。
どうせ誰かが犠牲になるんだからな。
(いつも潤かニノが多いんだけど)
俺じゃなくてラッキーってとこだ。
「わかった。じゃあ、どうすんだよ?いきなりじゃあいつ、逃げちゃうぞ?」
「んふふ…だから、今日はねこういうの用意しました」
といってニノが出してきたのは、木の棒の束。
「ん?」
「王様ゲームしよ?」
「うわ、懐かしいな…」
王様ゲームとは、俺達が若かりし頃に飲み会で流行ってたゲームで。
まあ、簡単に言えば。
くじ引きで王様を決めて、全員王様の言うことに従わないといけないっていうゲームね。
まあ、ほんとくだらないんだけどさ。
ときにはね、際どいこと命令したりしてさ。