第26章 特別短編 かしましボーイズ
「うぇっぷ…もう入らない…」
「リーダーとニノが食べないから…」
「智くん、ニノ、お腹減らない?」
「うん。大丈夫」
「十分です」
翔ちゃんがリモコンを取って、テレビをつけた。
「じゃあ、VS流しとくよ」
「はあい」
ソファや床でぐでっとしながら、みんなテレビに見入った。
VSは翔ちゃんのお誕生日の放送のだった。
この日のゲストは元気女子チーム。
プラスワンは、斎藤工くんとフジモン。
「うっさかったなあ…鈴木…」
「かなりうっさかった。フジモンも…」
「でもさ…あっちのチーム、繋がりうっすいからさ…ちらっと覗いた前室の空気凄かったよ…」
「翔ちゃん…めっちゃ勇気あるね…」
「ああ…後悔した」
「翔くん、勇者だね…」
勇者翔ちゃんはゲンナリしながらCMを飛ばしてくれてる。
本当はCM入ってないのも貰えるんだけど、どんな風に放送されてるのか、地上波を録画したのを皆で見るようにしてる。
でもやっぱり疲れてくると、CM飛ばしちゃうんだけどね。
「ぶはっ…これ、智くん眠いっしょ…」
「ニノも…これっ…」
「まじ菊池の話、どうでもよかったなぁ…」
「結婚したしね、結局」
「他人のノロケほど無駄な時間ないよね…」
和也の言葉に、うんうんと皆頷いた。