第26章 特別短編 かしましボーイズ
みんなでいたーだきますをして、食べ始めた。
食べてる途中で台所から、『お風呂が入りました』という給湯器さんの声が聞こえた。
「じゃあ、リーダー。食べたらすぐ入ろっか」
「ん」
「俺、あんたらの後で入るわ」
「なんで、潤?一緒に入ればいいじゃん」
「もお…雅紀と入ると絶対サカるじゃんっ」
やっぱ思ってることは皆一緒なんだね。うん。
「あー…じゃあ、今日は皆、一日どこも出ないね?」
相葉ちゃんがプンスコしてるのを無視して翔ちゃんが皆に向って言った。
「だね。どのみちこの雪じゃ、出てもあぶないっしょ。もう事故りたくないもん」
和也がため息を付きながら、窓の外を見た。
「また車禁止されたら、不便で敵わないし」
「だな…ノーマルタイヤで雪道走るなんて、狂気の沙汰だ」
「潤はそれで事故ったんじゃん」
「うるせー」
何年か前、ふたりとも車で事故ったんだよなあ。
和也は雪関係ないけど。
俺、免許持って無くてよかった。
「じゃあ、チーフにそう連絡しとくからね?」
「あ、ごめん。俺しようか?」
相葉ちゃんが申し訳なさそうに翔ちゃんを見た。
「いいよ。スケジュールのことで話あるし。ついでだから」
「じゃあ、よろしくね。翔ちゃん」