第26章 特別短編 かしましボーイズ
「ご飯できたよー」
翔おかあさんが声を掛けてくれて、とりあえず風呂にお湯を落としてから、ダイニングに入った。
「風呂はいるの?」
「おん」
「じゃあ俺も入ろうかな…」
潤おかあさんまで乗り気になった。
「なんで?」
「あっ…潤、おまえ…」
相葉ちゃんが何やら怒り出した。
「昨日、行かないって言ったのに、翔ちゃんの部屋行ったんだろ!?」
「はあ?行ってないし」
しれっと潤はしているが、首筋…
「んだよ。うるせーな、雅紀」
翔おかあさん、怖い。
でも、潤の首筋のそれ…翔おかあさんが犯人だよね?
ばちっと潤おかあさんと視線が合った。
黙って俺は、首筋を指差した。
真っ赤になって潤おかあさんは首をすくめた。
バレバレだわ…おまえ…
「潤は俺の部屋には来てない」
「ええっ…じゃあ、なんで朝から風呂入りたがるんだよっ」
和也が隣でニヤニヤしてみてる。
「あれってさ」
「ん?」
「翔ちゃんが潤の部屋行ったんだよね?」
「そうじゃないの?」
ぶふっと二人で笑ってたら、ますます潤おかあさんの顔が赤くなった。
「もお…なんでもいいでしょ!食べるよ!」
朝ごはんは、目玉焼きとこの前差し入れで貰ったなんとか牧場のソーセージ。
それに簡単なサラダと、スープとパン。