第26章 特別短編 かしましボーイズ
「夜になったらさ、この雪だるまの間に、翔ちゃんの寝室に置いてあるアロマキャンドル盗んできて立てようよ!」
「お。いいね。そんで雪見酒とか?」
「どぅふふふふふ…」
二人してにやにやしながら台所に戻った。
「なぁに?すっごいご機嫌じゃん」
和也がまだ電熱器にかじりついてる。
「なあんでもねーよっ!」
すごい勢いで和也に抱きついて膝の上に座ると、相葉ちゃんはにやっと笑った。
「んぎゃ…痛い。痛い上に重い。あいばか」
「おまえ…ばかばかいうと本当にばかになるだろ!?」
「あーはいはい。賢い賢い…」
ざっくりニットの上着を着た和也は俺の顔を見て、ちょっと電熱器の前をあけてくれた。
「あんた鼻赤いよ?あったまりな?」
「ん?」
「あ。ホントだ…風邪ひくんじゃないよ?リーダー」
「ああーい」
和也の横に座ると、相葉ちゃんがごつい上着を脱いで俺の肩に掛けてくれた。
「いーよこれ…」
「いいって。俺、動きすぎて汗かいたからさ」
「じゃあ、風呂入ってきなさいよ」
「あ、じゃあ、リーダーも入ろうよ!朝風呂!」
「えー?」
相葉ちゃんと風呂はいると、100%サカるからなあ…
「何その顔」
じっとりと相葉ちゃんに睨まれた。