第25章 特別短編 たぶん夢
怒ったって宣言するのが潤らしい。
つか、この言い争い何回目だよ…
おーちゃんはまた、にやりと笑うと潤のそばを離れた。
そのまま和を抱き上げると、ソファに座らせた。
「なにすんのよ…?」
答えないでそのまま床に座り込んだ。
「何も?」
なんだかおーちゃんの声が一段低くなった。
「え…?」
和もなんか不安げになった。
でもおーちゃんは、何も答えない。
じっと和を見上げてる。
「なんでなんにもしないの…?」
それでも答えないで、じっとしてるおーちゃんの背中は頑固に沈黙してて…
一体なにがしたいんだろ…おしおきだって言ってるのに…
そのうち和がもぞもぞしだした。
薬が効いてきたんだ。
顔を真赤にしてもぞもぞもぞもぞしてる。
「ね…ねえっ…」
「なんだよ」
「なんでなんもしないのよ!」
素っ裸の和は、手首と二の腕の当たりをぐるっと、それから足首を縛られてる。
なんとか手首で股間を隠してるけど…ありゃ、おっ勃ってるな…
「…して欲しいの?」
「あ…あんな薬飲ませておいてっ…」
ぶんっと和也は手首を振り上げた。
ばしっとおーちゃんはそれを左手で受け止めると、そのまま動かない。
「…じゃあ、言えよ。なにがして欲しいのか」