第24章 特別短編 俺たちのしあわせ
多分、3人同時に果てた。
そのまま暫く荒い息を吐きながら、繋がったままでいた。
「あれ…?リーダー…?」
「くー…」
潤が智くんの髪を撫でる。
「寝ちゃった…まだ、俺の中入ってるのに…」
「俺も入ったまんまなんだけど…よく寝れるな…」
「ぶぶ…よっぽど気持ちよかったんじゃない?」
「だろうな」
微笑む潤のまぶたにキスを落とすと、そのまま目を閉じた。
「俺も寝ちゃいそう…」
「俺、二人も抱えて風呂入れない…」
「ぶぶ…わかってる…」
智くんの髪をなでたまま、片方の握ったままの手をきゅっと潤は握ってきた。
「…研究の成果、それ…?」
「うん…手、繋いでると…もっと繋がってる感じしない…?」
「…そうだな…」
投げ出された智くんの手も取って、ぎゅっと握った。
「ふふ…」
微笑む潤は眩しいくらい綺麗だ。
そして潤の胸に抱かれて眠っている智くんは無邪気で天使のよう。
「…もうちょっと…このまま…」
「うん…翔くん…」
ねだってきたキスに応えると、ぎゅっと手を握り直した。
しあわせだなぁ…
俺のしあわせ
俺達のしあわせ
この古びた家に、全部詰まってる。
智くん
雅紀
ニノ
潤
そして…俺
「翔くん…」
「ん…?」
「好き…」
「ん…俺も、好きだよ…」
雅紀もニノも…帰ってきたらたっぷり愛してやろう。
それが俺の…
俺たちのしあわせ
その日の昼飯は、冷めたエビのアヒージョだった。
【おわり】