第6章 蝶
翔ちゃんと和也の口から、やらしい水音が響いてくる。
翔ちゃんの舌が見えた。
和也の口の中にそれは差し入れられて。
和也の中を舐めて…
「やだっ…俺がやるからっ…やめてっ」
思わず叫んだ。
相葉ちゃんの手がゆるんだから、振りほどいて和也を抱き寄せた。
「あっ…あぁっ…大野さんっ…」
泣きながら俺にしがみついてきた。
「ごめん…和也っ…」
ぎゅうっと抱きしめたら、身体が震えてた。
「もう…大丈夫だから…」
和也の肌が直接触れて、熱が伝わってくる。
こんな状況なのに、俺…
元気になっちゃった…
泣いてる和也を抱きしめてたら…
なんか愛おしさがぐっとこみあげてきて…
「和也…」
そう呼んだら、顔を上げた。
目が赤い。
上気した頬に、唇をつけた。
「ん…」
和也が目を閉じた。
そっと唇に触れて、そのまま口づけた。
最初は啄むように。
次に少し深く。
最後に舌を和也の中に入れた。
和也の身体が震えたけど…
身体はどんどん熱くなっている。
唇の隙間から漏れる吐息も。
熱い。