第22章 特別短編 こんな、一日。
相葉ちゃんが出て行ってすぐに、またドアが予告もなしに開いた。
「うをっ…!?」
「リーダーぁぁぁっ…」
「なんだどうした!?」
潤が部屋に駆け込んできた。
「もおおっ…あいつ石頭!唐変木っ!」
「ど、どうしたんだよぉ…」
半べそになって床に座り込んだ潤は、今度のイベントの演出で演出スタッフと揉めているという話をした。
「おう…そうか…」
「俺は、ファンの皆が楽しめるよう全力を尽くしたいって思ってるのに…あの石頭…」
予算の都合でどうしても、潤の希望通りにできない箇所があって、それはできないと頭ごなしに突っぱねられてるらしい。
「頭ごなしはないよな…」
「ねっ!?他の演出をタイトにするとかさ、なんかいろいろ案を出せると思うんだよ!それをしようともしないで、頭ごなしなんだぜ!?」
「じゃあ…その洗い出し、皆でする?」
「えっ…?」
「潤一人じゃ辛いだろうからさ、演出プランを俺たちで見なおして、案を作っていこうよ」
「リーダー…」
俺は手に持っていた台本を机に乗せて立ちあがった。
「ほら、もう3時だ。リビング降りようぜ」
そう言って潤に手を差し出した。
潤はその手を握ると立ちあがって、ちゅっと俺にキスした。
「ありがと、リーダー…」