第22章 特別短編 こんな、一日。
翔ちゃんが出て行って暫くすると、急にドアが開いた。
「リーダーっ」
「うおっ…びっくりしたああ!」
「えっ?ノックしたけど?」
どうやら居眠りをしていたらしい。
「ねえねえ!これ見て!」
相葉ちゃんが手に持っていたのは植物図鑑。
「ん?なにこれ」
「さっきね、翔ちゃんと一緒に植源さんとこ遊びに行って、貰ったの!」
「へえ、どうして?」
「佐穂おばあちゃんが居た頃みたいに、もっと木を増やしたいなって植源さんに言ったら、じゃあこれをあげるから、木を選んでおいてくださいって!」
「ええっ!これ以上増やすの!?」
「植源さんがね、佐穂おばあちゃんが居た頃、もっとあったっていうから…」
「そっかあ…いいけど…」
ここ、俺んち…
ま、もう皆の家だけどね…
そう思ってたら、ぼすんと相葉ちゃんが抱きついてきた。
そのまま勢いでまたベッドに倒れた。
俺の胸に顔を埋めて、相葉ちゃんは笑ってる。
「たっくさん木を植えたら、たくさん日陰ができるから、皆でお庭で涼めるよ…」
「そっか…気持ちよさそうだな…」
「楽しみだね…」
相葉ちゃんは顔を上げると、ちゅっと俺にキスして笑った。
「おやつの時、皆で見ようね!」