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天は藍よりも青く【気象系BL小説】

第21章 特別編 にじいろゆめいろ


リビングを開けてみたら、ラグの上に折り重なるようにして3人は眠っていた。

「なにが晩飯は任せてだよ…」

和也が笑いながらソファに置いてあった薄がけを掛ける。

「じゃあ俺、窓見てくるよ」
「あ、待って。一緒にいく」

キチンと3人に掛かるようにして、和也は駆けてきた。
またきゅっと手を握ると、微笑んだ。

「かわいい。和也」
「んも…おばか」

家中の窓を確認していく。
一階が終わったら二階へ上がっていく。
俺の部屋と和也の部屋を見て、他の部屋も回った。

「あ…」

サンルーム代わりに使っている何もない洋室。
和也が窓に駆け寄った。

「見て!大野さん!」

近づいていくと、カーテンの掛かっていない窓の外に大きな虹が見えた。
しかも凄く綺麗な半円を描いていた。

「明るいと思ったんだよね…雨にしては…」

二人で並んで、しばらく虹を眺めた。

「凄いね…」
「うん」

トントンと和也の窓枠に掛かった手を叩く。

「ん?」
「虹がキレイだよ」
「へ?」
「いや、お前のほうが…」

みるみる照れ始めた。

「ありがとう…」

どんっと和也が胸に飛び込んできた。

「ありがとう…」

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