第21章 特別編 にじいろゆめいろ
「お誕生日、おめでとう。ニノ…」
優しい顔で微笑んで、今度は唇にちゅっとキスした。
「おーれもっ」
潤も和也に駆け寄ると抱きしめてちゅっとキスをした。
「お誕生日なんだから、ゆっくりしろよ?」
翔ちゃんも立ちあがって、和也のそばに寄った。
耳の下に手を入れて顎を包むと、くいっと顔を上げた。
「心置きなく、智くんを味わいな?本当は混ざりたかったけど」
「ドスケベ…」
翔ちゃんはくすっと笑うと、和也にキスした。
「さ、行っておいで」
身体を離すと、ぽんと和也の背中を叩いた。
「晩飯とか、用意しておくから。満足したら食べにおいで?」
相葉ちゃんが俺達の背中を押して、リビングから追い出した。
「さあさ…行った行った…」
ニッコリ笑うと、リビングの扉を閉めた。
「和也…」
和也は俺の手をぎゅっと握った。
「アトリエ行こ?」
二人で、アトリエへ入った。
最近やっぱり忙しくて絵も書いてなかったから、ここで和也とふたりきりになるのも久しぶりだった。
母屋のドアの鍵を締めて、アトリエのドアの鍵も締めた。
これで、密室になった。
ふたりでソファに座る。
「久し振りだね…」
「うん…」