第21章 特別編 にじいろゆめいろ
「ふーん…そういうつもりなんだ…」
「ご、ごめん…」
「下僕のくせに…」
「ごめんなさい…」
むんずとまた首根っこを掴まれる。
今日は…そういう日なのか…?
引きずって行かれたのは、リビング。
翔ちゃんは床を磨いていた。
「ちょっと翔さん」
「はいぃ…」
普段、雑巾がけなんかしないからクタクタになってる。
「今からこの下僕にお仕置きするから、二階に来ないでね?皆にそう言っておいて」
「はあ…」
また首根っこを持ったまま階段を登って俺の部屋に入った。
そのままベッドにぶんっと投げられた。
「和也…」
「ご主人様、でしょ?」
怖い顔のまま和也が言う。
「ごしゅじんさま…」
もうっ…翔ちゃんのおばかっ
「…さっきの…やれよ」
「え?」
「だから…さっき潤くんにやってたの…やれよ…」
「へ?腕まくら?」
「はやくっ」
慌ててベッドにちゃんと寝て、腕を差し出した。
ものすごい勢いで和也が飛び込んできた。
「ごふっ…」
「…おばか智…」
「…ごめん…和也…」
きゅっと抱き寄せて、髪に顔を埋める。
和也のシャンプーは、俺と同じ匂い。
ボディソープも、洗顔も…マッサージオイルも全部俺たちは同じ匂い。