第21章 特別編 にじいろゆめいろ
一生懸命掃除してる後ろを、ぱたぱたと通って行く音がする。
次々に和也に家事を言いつけられて、皆走り回っているようだ。
「リーダーいつまで掃除してんだよ!?」
潤が半ギレでトイレに来る。
「あ…あとちょっと…」
「いいからこっち手伝えよ!」
首根っこを掴まれて引きずっていかれた。
後ちょっとだったのに…
座敷まで引きずっていかれて、出したままにしてた布団を日向へ出す。
「これ…さんざんえっちに使ったから、そろそろ干さないとやばいかなとは思ってたんだよね…」
潤がぶつぶつ言いながら布団を持っている。
俺も持って、縁側代わりにしてる廊下に布団を広げていく。
干し終わったら、布団の上に寝転がった。
きもちいい…
「あーっ!リーダーだめなんだからねっ!」
とか言いながら、潤も隣に寝転んだ。
ん、と腕を差し出すところんと胸に飛び込んできた。
「えへへへ…」
潤の使ってるシャンプーは外国のなんとかって高いやつで、凄くいい匂いがする。
髪に顔を埋めて、うっとりと匂いを嗅いでいたら、頭の方に怪しい気配がした。
「さーとーしー」
鬼の形相の和也が立ってた。
「ひゃっはああ」
潤はもう逃げていた。
あいつ…