第21章 特別編 にじいろゆめいろ
和也の腕を引き寄せて、俺は跪く。
その手の甲に、キスをした。
「今日一日、俺たち和也の下僕ね?」
「ええー!?」
信じられないって顔して、和也は固まった。
「なんなりとお言いつけくださいませ。ご主人様」
いや、翔ちゃん、それ執事…
「ご主人様ぁ…なんでも言ってね?」
いや、潤、それ怪しい風俗…
「なんでもします…ご主人様…」
いや、相葉ちゃん、それなんかエロい…
「えーっと…だからね、なんでも和也の言うことを、全員で聞くから…ね?」
もう一回、手の甲にキスすると、やっと和也は正気に戻った。
「なっ…何考えてんのよ!あんたたちっ…!」
俺の手を振りほどくと、ソファからクッションを取ってばこばこ殴られた。
「なあんでだよお!最高だろ?下僕が4人もいるんだぞ!?」
「そういう問題じゃないでしょおお!?」
顔を真赤にしながら俺たちを追いかけ回す和也は、かわいかった。
だんだん、皆我慢できなくて笑ってくる。
にやけた顔でクッションを躱していたら、ますます和也はヒートアップしてきた。
「悪ふざけが過ぎるのよっ!」
「だから、たかが悪ふざけだろ?なにそんなにマジになってんだよ」
翔ちゃんがクッションを掴んで和也を抱きしめてしまった。