第21章 特別編 にじいろゆめいろ
今日は和也のお誕生日。
「和也ー?」
「にゃんですかー?」
台所で遅い朝飯の後片付けをしている和也の後ろから抱きついた。
「わっ…びっくりした…お皿…落ちるよ?」
「むふ…ごめん」
「全然ごめんって言い方じゃない」
くすくす笑うと、また食器を洗い始めた。
リビングから翔くんと潤が何かを争ってる声がしてる。
雅紀がゲラゲラ笑う声も。
今日は、和也のために全員オフにしてもらったのだ。
「今日ね…お前、誕生日だからさ…」
「うん。大層なお祝いいらないよ?もうプレゼント貰ったし…」
「うんにゃ…俺たちまだあげ足りない」
「へ?」
和也はお湯を止めて、俺の顔を見た。
「なに?どういうこと?」
「むふ…おいで?」
和也の手にタオルを握らせると、手首を掴んでリビングに行く。
入って行くと、一斉に3人はこちらを見た。
「皆、もういい?」
いいよーと口々に答えて、皆、和也の顔を見た。
「な、なによ…」
翔ちゃんが第一声を上げる。
「ニノ、お誕生日おめでとう」
「あ、ありがとう」
雅紀が立ち上がる。
「今日はとっておきのプレゼント考えたんだ」
「え…嫌な予感しかしないんだけど」
潤がゆっくりと立ちあがって、歩み寄ってくる。
「今日一日…俺達ね…カズのことご主人様にするの」
「はあ!?」