第6章 蝶
相葉ちゃんがココアを作って部屋に入ってきた。
「あ、ごめん相葉ちゃん…ベッド使って」
「ううん…翔ちゃん、そんなに冷え切ってるの?」
「お前も触ってみろよ…」
相葉ちゃんは手を伸ばして、翔ちゃんの頬に触れた。
「わ…冷たい」
「ココア、飲ませてあげて」
「わかった」
ニノと俺で翔ちゃんの身体を支えて起こした。
相葉ちゃんがマグカップをそっと翔ちゃんの口に添えた。
「あちっ…」
翔ちゃんが顔を逸らした。
「あ、熱いか…どうしよ…」
何を思ったか、相葉ちゃんはココアを口に含むと空気を入れて転がしてから…
翔ちゃんに口移しで飲ませた。
「ちょ、ちょっと相葉さんっ…」
ニノが焦る。
こくんとココアが喉を通って行った翔ちゃんは、少しトロンとした。
「あったかい…」
あれ?
相葉ちゃんはまた同じことをして、翔ちゃんに口移しした。
翔ちゃんはそれを全部飲んで、うとうとしだした。
少しだけ身体があたたかくなってきた。
また俺は翔ちゃんを抱きしめた。
ニノも後ろから翔ちゃんを抱きしめた。
相葉ちゃんも服を脱いで入ってきた。
熱い…
俺は相葉ちゃんと場所を交代した。
薬、準備しなきゃ…