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天は藍よりも青く【気象系BL小説】

第19章 天は藍よりも青く


二人に抱きしめられながら、色々なことを思い出していた。


出会った頃は、まだ翔くんも潤も俺よりも背が低くて。


小さくて女の子みたいだった。


相葉ちゃんもひょろっとしてて…


和也はもう…ほぼ和也だったな…


同じ年代の他の子よりも、背が高くて。


もっと大きくなるかと思いきや、そのままで。


あれにはちょっと笑ったけど。


皆、大人になった。


そして、人生の半分以上を一緒に過ごしてきた。


こんなに一緒に居た人なんて、他に居ない。


皆、大事な…


俺にとって大事な…


「智…?」


相葉ちゃんが珍しく、ふたりきりでもないのに名前を読んだ。


「どうしたの?」


潤の心配そうな声も聞こえる。


なんだよ?


俺、なんかした?


声に出したかったけど、出なかった。


「なんで泣いてるの…」


潤が俺の頬を撫でた。


泣いてる?俺が?


潤の手には水がついてる。


「智…つられちゃった?」


泣き笑いの顔で、相葉ちゃんが俺を見つめる。


「わ、かんない…」


なんとか絞り出した声は、詰まってて。


でも、言わなきゃ。


伝えなきゃ…
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