第19章 天は藍よりも青く
それはとても綺麗な字で書かれた手紙だった。
皆、声もなく暫く立ち尽くしていた。
誰からともなくまた、ダンボールの傍に座るとグッズや写真を取り出して眺めだした。
その中には正規品ばかりで、海賊版の類は一切含まれていないようだった。
ばあちゃんは、本当の嵐ファンだったんだ…
グッズも俺のものばかりでなく、5人分均等にあって。
俺だけでなく、皆がそれをじっと眺めて遠い昔を思い出すことができた。
気がついたら夜になっていた。
お腹がぺこぺこになっていた。
「…なんか、食べようか」
和也が皆に声をかけて、やっと皆顔を上げた。
のろのろとダンボールにものを仕舞って、皆で座敷を出た。
「…うちの家族でもあそこまでやってくれてないよ…」
そうぼそっと誰かが呟いた。
振り返ったら潤と相葉ちゃんが目を真っ赤にしてて。
「ばか…何ないてんだよ…」
そう言って二人を抱きしめたら、二人ともぎゅっと俺に抱きついてきて。
「だって、リーダーぁ…」
「わかったから…泣くなって…」
「おばあちゃん、本当に俺達のファンだったんだねぇ…」
ふたりしてしくしく泣くから困ってしまった。