第6章 蝶
すぐに台所にあがって、翔ちゃんをお風呂場に連れて行った。
「さ、智くん、大丈夫だからっ…」
でも手も足も真っ赤で、大丈夫なわけない。
風呂場で冷たい水を出す。
すぐに翔ちゃんの手と足にかける。
「うっ…つめたっ…」
翔ちゃんが嫌がってもしつこく水をかけ続けた。
台所の片付けを終えたニノと、後から相葉ちゃんも風呂場にきた。
「ちょっと、翔ちゃん押さえて。二人とも」
ふたりは頷いて、風呂場に入ってきて翔ちゃんを押さえた。
「ああっ…嫌だってっ…もうっ…冷たいからっ…」
「だーめ…まだ赤いから。冷やすの」
「やめてよお…智くん…」
30分くらい水をかけ続けたら、すっかり翔ちゃんの身体が冷えた。
お風呂に入れるわけにはいかないし…
一生懸命考えて、これしかないと思った。
「おい。お前ら…」
相葉ちゃんとニノがきょとんと俺をみた。
翔ちゃんはぐったりしてる。
「服、脱げ」
「え!?」
「皆で裸になって、翔ちゃん温めるぞ」
ニノが倒れそうになった。
相葉ちゃんが後ろからそれを支えた。
「なっ…何言ってんだよ!?リーダー」
「え?だって温め合うには裸が一番だろ?」
今度は相葉ちゃんまで倒れそうになった。