第19章 天は藍よりも青く
手をあわせ終わると、そのままじっと墓石を見つめた。
ばあちゃんの遺言のお蔭で、こうしてみんなで居られることをとても感謝した。
「ありがとう…ばあちゃん…」
呟くと、心がほわっとした。
片付けをしてお墓を後にすると、なんだか皆すっきりとした顔をしていた。
「なんかちゃんとご挨拶できたね。家主さんにご挨拶したみたい」
翔ちゃんが言うと、皆うなづいた。
「そうだよね。あのお家の家主ってリーダーだけど、なんかそんなかんじじゃないもんね」
「オイ…失礼だろ…」
相葉ちゃんの脇腹にチョップを入れると、頭を抱え込まれて締められた。
「やめろよおお!」
「はいはい。ちゃんとまっすぐ歩いてよ…」
和也が腕を持ってくれたけど、止めろよ…
「苦しいっつーの!」
やっと抜けだしたら、髪の毛がぐしゃぐしゃになってて、爆笑された。
「もおお…!」
拗ねていたら、スマホが鳴った。
「もしもし?」
出てみると、植源さんだった。
地図の謎が解けたかもしれないという。
俺たちは谷中から浅草へ向かった。
昼間の浅草寺の混雑は凄くて、避けて通ってたらだいぶ時間が掛かって、昼飯を食べ損なってしまった。