第19章 天は藍よりも青く
その晩、リビングで遅い夕食を摘んだ。
植源さんの帰りにデパートに寄って、地下の惣菜売り場で買ったもので済ませた。
つまみながら、みんなで録画したものを見て酒を飲んだ。
「は~…いい正月だねえ…」
和也がしみじみというと、皆頷いた。
録画した俺達が出てる番組をみて、編集に笑ったり、こんなことしてたの!?とか驚いたりしながら見てた。
相変わらず俺は喋らないとか、置物だと言われて少々だがへこんだ。
お正月ドラマは相葉ちゃんが主演で。
話の筋は知らないから、皆で真剣に見た。
23時頃にドラマが終わると、結構みんな出来上がってた。
「うーちょっと酔ったかも…」
なんて言ったら…
みんなきらきらした目でこちらを見た。
「ちょ、ちょ、待って…」
「いいじゃん…まだだったよね?今年入ってから…」
和也がにじり寄ってくる。
「いいねえ…新年一発目?」
相葉ちゃんが手首をほぐしている。
「んーにゃ…にゃ…」
潤は眠いようだ。
「姫始めと行きますか…」
翔ちゃんがにやりと笑った。
「お、おい…正気かよ…明日お墓参り…」
「ちゃんと感謝しなきゃいけないから、智を味わってからね?」
和也の語尾にハートマークが見えた気がした。