第19章 天は藍よりも青く
コントみたいなやりとりに、思わず俺たちは爆笑してしまった。
二人は襟首を掴んだまま、真っ赤になってコントをやめた。
「笑われたじゃねえか…」
「後で見てやがれ…」
ぼそっと呟くのも、また面白かった。
「幼なじみなんですか?」
翔ちゃんが目尻に滲んだ涙を拭きながら訊ねた。
「ええ…もうずっと。大人になってからも。変わりませんよ」
大角さんが苦笑いしていうと、植源さんも笑った。
「こいつぁ、すっかり頭髪がなくなりやしたがね」
「源ちゃん!余計なこというない!」
腹筋がねじ切れそうだった。
「ふーん…こいつぁ…」
大角さんが見ても、地図は一発でわかるものじゃなかった。
大角さんはばあちゃん家の図面を持ってきていた。
それを座敷の一枚板の机の上に広げて皆で見た。
「わあ…こんなの初めて見る…」
和也が興味津々に見入ってる。
植源さんと大角さんは何やら話しながら、便箋に書かれた地図を上下にして図面を眺めてる。
俺たちはあまり普段みることのない青図をじっと見ていた。
「雅紀、なんか思いつかない?」
潤が相葉ちゃんを見上げる。